今国会に提出されている「日本学術会議法案」に関し、日本学術会議(以下、学術会議)は4月15日開催の総会において、法案はナショナル・アカデミーの5要件を満たしていない等と指摘して国会に対し同法案の修正を求める「決議」、およびやはり国会に修正の可能性を含む十分に慎重な審議を求めると共に、法案の手続き・内容両面における問題点を明らかにした「声明」を採択した。
わたしたちは学術会議総会によるこの意思表明を支持する。
今後の日本社会における学術と国家権力との関係、学問の自由のゆくえを決する歴史的岐路にあたり、学術会議がこのような意思表明を行なったことに敬意を表すると共に、学術会議の独立性・自律性を侵害してその性格を決定的に変質させ、事実上解体しようとする「日本学術会議法案」の廃案を求めるものである。
2025年4月21日
日本歴史学協会